SUPER CUB 110 を事情でべスパ125ieに乗り換えたのですが、あまりにも期待はずれのため、このPCX150を増車しました。ウェア等は気にしないで乗ってみるつもりです。
まだ納車間もないため完全にファーストインプレッションですが、感想を書きます。
・取り回し
PCX150は、SUPER CUB 110よりも36kg、べスパ 125ieよりも15kg重いのですが、取り回しは CUB 110 より悪く、べスパ125ieより良いと思います。センタースタンドを掛けるのも 3 車中では一番楽だし、車体に乗ったままサイドスタンドを出す場合でも 3 車中一番楽だと思います。( べスパ125ie 純正オプションの自動可倒サイドスタンドはかなり使いづらいです。)
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・車体周り
ポジションは、私の足の長さだとシートのコブにおしりを付けて、足を前方の斜めのボードに突っ張ると丁度スクーター特有の人車一体感があり、足の力加減で進路の微調整が出来て良い感じです。よく他の PCX のインプレではこのシートのコブが邪魔という感想も見受けられますが、足の長い人はそうかもしれません。ハンドル切れ角は90度位に感じるほどで、片側1車線の細い道で、センターラインからもUターン出来ます。標準のミラーですが、バーエンドからのはみ出しが大きいため市販の高さ調整も可能なタイプのメッキミラーに変更しました。(左右正ねじ10mm) 車体幅が V7 Classic や 696 よりも数センチだけ細いので通勤時間は短くなりました。自重しないといけません。小さいカウルでも高速時の風圧に関してはネイキッドバイクよりも少しだけ耐性があるように思えます。 |
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シート(シート高760mm)はスクーター特有のシート幅があり、さらにコブにおしりをつけた状態(一番後ろより)ですので、足を着くとかかとがかなり浮きますが、べスパ125ieより足つきは良いです。PCXのインプレでよく見かける「硬いシートでおしりが痛くなる」ような経験は、まだ連続では2時間も乗っていないためか、またはシートの材質が変更になったかはわかりませんが、ありません。
ブレーキは初の前後連動ブレーキで、通常真っ直ぐに止まるような場面では前後のブレーキをかけるので違いがわかりません。わざとリアブレーキのみ強くにぎってみると確かにリアロックの距離が短く、もちろん停止距離も通常のバイクでリアのみで止まるときよりもかなり短いので前ブレーキがかかっていることがわかります。(ちゃんとリアから先に利きます。)この機能がホンダから出たときから「どうして前ブレーキに連動させないのか?」と思っていましたが、実際に使ってみても後ろブレーキに連動させる意味が今のところ見出せません。雨の下りコーナーで進入速度が速いと思ってリアブレーキをかけるような時に、前輪がマンホール上だとかなりの確率で転倒しそうです。しかしながらブレーキ性能は十分で安心感は高いですし、実際の停止距離も短いと思います。
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タイヤは、PCX150は、DUNLOPが装着されているとの情報を見かけたのですが、納車された私のには IRC SS-560 が装着されていました。それなりの性能で特に不安はありませんが、やっと増えてきたPCX用のタイヤを次は装着したいと思います。乗り心地も一部では硬いサスペンションで跳ねやすいと云われていますが、PCX150ではセッティングが変更されたのか意外にソフトで快適です。 シート下のメットインスペースには、ARAI PROFILE (59-60) は高さで、少し干渉してるようですが入りました。(横幅は余裕があるのでB+COM付でも OK です。)MOMO の DEVIL は干渉なしで、ARAI SZ-RAM4(59-60) が一番干渉しますが、入ります。ヘルメットを入れる部分の前にはバッテリーケースの蓋があり、その後ろに ETC を置いたままどちらのヘルメットも収納可能でした。ヘルメット入れの後ろには工具、車検証、が入っています。さらに上に開いた空間にはコンパクトなレインウエアも収納できると思います。 |
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・エンジン周り始動はセルが回っている音もせずに静かにかかり、アイドリングも非常に静かです。ハンドルのバーエンドが大きい割りに振動も少なく、スクーターにありがちなカウルのビビリ音も無く、自前のバックミラーもわりとクリアーです。(今のところ100km/h時が一番ブレます。)アイドルストップを常に使用していますが、アイドルストップによる発進の遅延は0.5秒も無いと思います。それよりもアイドルストップすることにより、通常は徒歩で行かないと聞こえないような街の音が聞こえてきて得した気分になります。バッテリーの消耗が心配されますが、私の場合自宅から秋葉原までの通勤距離 40km 強でアイドルストップが働くのは、(がんばって数えてみましたが ) 21 回(つまり 2km に付き 30秒程度/信号の数は 120 程度)でしたので、できる限りアイドルストップを使って通勤したいと思っています。
加速性能は排気量並みだと思いますが、250cc以上のマニュアルミッションバイクで信号からフル加速するのは少々気が引けますが、PCX150は、フル加速でも静かで気兼ねなく加速できます。シグナルダッシュで 5 秒も経てば、車は結構後方にいます。PCX125で云われているトルクの谷も感じられません。平行して走る車の前に短時間で安全な車線変更ができる最低限の加速性能を持っていると思います。高速道路もトータルで 100km 程度しか走行していませんが、100km/h を 30 分程度キープしてもエンジンに対する負荷は全開時の7〜8割程度(最高速度は、巷で言われているより 10% ほど高いようです。勾配に関わらずリミッターが作動。タイ仕様のみ?)と思われ、下道を加速・減速しながら走るよりも優しい感じがします。また、上り坂や向かい風で 100km/h をキープできないようなことはありませんでした。 信頼性や風圧を加味するならば、PCX150の方が、 696 や V7 Classic よりも長距離の高速道路移動に向いているかもしれません。
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各速度間のおおよその加速時間
速度間 |
加速時間 |
トータル(発進から) |
0km/h 〜 20km/h |
約 1 秒 |
約 1 秒 |
20km/h 〜 40km/h |
約 1.5 秒 |
約 2.5 秒 |
40km/h 〜 60km/h |
約 2.5 秒 |
約 5 秒 |
60km/h 〜 80km/h |
約 4 秒 |
約 9 秒 |
80km/h 〜 100km/h |
約 8 秒 |
約 17 秒 |
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・その他
いつもホーンを交換していたのですが、今回は、付けるところが無くやむなくミラーステーに装着しました。(MITSUBA ALPHAU set)
ガソリン残量計は、満タンにすると毎回センサー異常で全点滅し、1 g 程度減るまで点滅し続けます。一度遠慮して中のバー辺りで給油を止めてみたのですが、それでも全点滅距離が少なくなるだけだったので、今ではいっぱいまで入れることにしています。私の燃費では、満タンから 40km 以上は全点滅し続けます。点灯状態になった時の 1 メモリは、私の燃費だと約 20km 程度を示しています。(まだガス欠していないため実際の最大タンク容量は不明ですが、最大で 5.9 g は入りました。)
外気温35°で1時間程度走りましたが、エンジンからの熱気は全く気になりませんでした。
カウル左の鍵無しBOXにシガーソケットを設置しましたが、元々容量がなく入れられるものはサングラス程度です。
押しにくいですが、距離計はメーター左のゴムのボタンで ODO / TRIP を切り替え可能で、TRIP 時は、長押しでリセット可能です。
ハザード機能はありません。(使いませんけど。)
時計と温度計は付いていてほしかった。
コンビニフックがありません。
ホーンボタンが押しづらいです。(まだ咄嗟の時には使えていません)
やはり標準のヘルメットホルダーは使えません。(なぜか ZOA でしか見かけないナンバーに付けるタイプを装着しました。)
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